概要
総合政策学部は、蒼嶺学園大学の7学部のひとつとして、社会の複雑な課題を多角的に分析し、実践的な政策提言と解決策を導き出せる人材を育成します。
在籍学生約500名(女子学生比率約60%)。清里高原キャンパスを拠点とし、全寮制の厳格な環境の中で、政策の理論と現実の橋渡しを重視した教育を行っています。
設立は2005年と比較的新しい学部ですが、本学の実学重視の伝統を強く反映し、机上ではない「現場で役立つ政策力」を特徴としています。
教育理念と特徴
総合政策学部は、創立者・青柳修三郎博士の「蒼嶺の精神」——清らかさ、強靭さ、平等、修養——を基盤に、政策学を「社会の弱者を護り、現実の課題に直接切り込む実践的な知」と位置づけています。他大学の総合政策系学部が幅広い学問領域の横断を重視するのに対し、本学は徹底した実学重視を特色とし、理論の広さよりも「現場で即座に役立つ深い政策力」を優先します。
- 実学重視の徹底した現場志向
幅広い学問を浅く学ぶのではなく、政策の現場(行政、地域社会、国際問題)に深く入り込み、実際に解決策を立案・実行する力を養います。博士の「修養」の理念に基づき、学問は社会の幸福に還元されるべきもの——この信念から、理論学習の半分以上を実践プロジェクトに充てています。 - 少人数教育と実践プロジェクト中心
1クラス20〜30名の少人数制を徹底。2年生からのゼミは教員1名に対し学生8〜10名で、政策提言書作成や地域調査を主軸に進めます。授業の多くがフィールドワークや模擬政策立案で、学生は清里高原の地域課題(過疎、環境保全、観光振興など)を教材に、行政・住民と連携した実プロジェクトに取り組みます。これは、他大学のような「幅広い概論」ではなく、「一つの課題を深く掘り下げ、実行可能な解決策を出す」実学を体現した環境です。 - 全寮制環境を活かした人間力の鍛錬
朝体操・体育必修、制服着用、門限厳守などのルールは、政策立案で必要な長期的な忍耐力と協調性を育みます。特に、朝の体操や体育活動は、快適さを排除した環境で「逆境下での冷静な判断力」を鍛えます。政策の現場では、利害対立や予算制約に耐え、弱者の声を拾う強さが求められます——それを、ここでの日々が教えてくれます。 - 社会課題への直接的な介入
高原の孤立した環境を逆手に取り、学生は外部との接触を制限された中で「本質的な政策思考」を磨き、定期的に地域・行政との共同プロジェクトに参加します。博士の「強靭さ」の理念を反映し、理想論ではなく「実行可能で持続的な政策」を重視。幅広い学問を「知っている」ではなく、「現場で使いこなせる」力を養うことが、本学の最大の特色です。
総合政策学部は、厳しさの中でこそ生まれる「清らかで強靭な政策力」を信じています。
皆さんがここで得るものは、広範な知識ではなく、現実の社会課題に切り込み、弱者を守る実践的な政策立案力です。社会に出てからも、蒼嶺での経験が皆さんを支え続けるでしょう。
── 蒼嶺学園大学 総合政策学部