概要

経営経済学部は、蒼嶺学園大学の7学部のひとつとして、経済・経営の理論と実践を深く学び、複雑化する現代社会で倫理的かつ強靭なリーダーシップを発揮できる人材を育成します。
在籍学生約600名(女子学生比率約55%)。清里高原キャンパスを拠点とし、全寮制の厳格な環境の中で、学問の追求と人間形成を一体的に進めます。
学部設立は1992年と比較的新しいながら、本学の伝統である「蒼嶺の精神」を徹底的に取り入れ、経済・経営教育に独自の深みを加えています。

教育理念と特徴

経営経済学部は、創立者・青柳修三郎博士の「蒼嶺の精神」——清らかさ、強靭さ、平等、修養——を基盤に、経済・経営の本質を「人間の幸福と社会の持続可能性を支える力」と位置づけています。私たちは、単なる利益追求や短期的な成功ではなく、逆境や倫理的ジレンマに直面しても揺るがない判断力を養うことを目指します。

  • 実践知と倫理の深い融合
    経済・経営理論を学ぶだけでなく、全寮制の共同生活や厳しい規律を通じて、「正しい選択をする強さ」と「他者を尊重する倫理観」を身体的に身につけます。企業活動は利益だけでなく、社会全体の幸福に貢献すべきである——この信念のもと、ケーススタディでは常に「倫理的ジレンマ」を中心に議論し、学生が「清らかな心」で提案し、判断を下せる力を育てます。
  • 少人数教育と徹底したディスカッション
    1クラス20〜30名の少人数制を徹底し、2年生からのゼミは教員1名に対し学生8〜10名という密度の高い指導を行います。授業の多くがディスカッション形式で、異なる意見をぶつけ合い、相手の立場を深く理解しながら自分の主張を磨くプロセスを繰り返します。これは、博士の「平等」の理念を反映し、出自や性別ではなく純粋な論理と人間性で勝負する力を養うためです。
  • 全寮制環境を活かした人間力の鍛錬
    朝体操・体育必修、制服着用、門限厳守、授業期間中のアルバイト禁止などのルールは、時間管理力、自己規律力、集団での協調性を自然に育みます。特に、体育活動は、快適さを排除した環境で「逆境下での集中力」と「長期的な視点」を鍛えます。経済・経営の現場では、短期利益の誘惑やプレッシャーに耐え、持続可能な提案をする力、判断を下す力が求められます——それを、ここでの日々が身体的に教えてくれます。
  • 社会課題への向き合い方
    高原の孤立した環境を活かし、地域経済調査や持続可能ビジネスモデルの立案をフィールドワークとして取り入れています。学生は、キャンパス周辺の自然や地域社会を観察しながら、「経済活動が社会とどう調和するか」を実感します。これは、博士の「修養」の精神——学問を自己完結ではなく、社会の幸福に還元する姿勢——を現代的に実践したものです。

経営経済学部は、厳しさの中でこそ生まれる「清らかで強靭な知性」を信じています。
皆さんがここで得るものは、単なる専門知識ではなく、どんな逆境でも倫理を曲げず、他者を導けるリーダーとしての人間力です。社会に出てからも、蒼嶺での経験が皆さんを支え続けるでしょう。

── 蒼嶺学園大学 経営経済学部